メディア芸術コース2023パンフレット|多摩美術大学
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12メメデディィアアララボボくて、制作課題のお題に対してどこまで予想外に作って楽しく表現にもっていけるか…など考えながら制作していました。1年生の時yang02さんのドローイングマシンの授業を受けた時、知っているメディアの表現が広がっていくのを感じ、多方面に興味が湧くようになったことを覚えています。また、サークルのテクノ研究会に入っており、サウンドパフォーマンスやDJ、アニメーションを用いたVJ、ライブペイント、友人とのイベント制作などの活動をしていました。 学部2年生まではアニメーションのフレームを何枚も描いて再生すると動く‼こと自体が感動で、映像やGIFアニメーションを作っていたのですが、3年生になる前あたりに、映像ではなくて生きたものやその場所の空気を作りたいという気持ちが芽生えました。その年制作したものが空間とディスプレイを用いたインスタレーション(「Swimming pond」2020)です。それは生き物の動きを抽象化した、アニメーションのキャラクター性を持ったアニメーションという生き物を、ゲームエンジンのUnityによるリアルタイムにレンダリングされる水槽としてのモニターで観察する作品でした。実際に存在する生き物の形をしていなくても生きていると感じられるときに興味を持ったのがアニメーションの技法における“オバケ”でした。TVアニメなどで多く見られるアニメーション制作方法として知られるリミテッドアニメーションは、少ないフレームの枚数で生き生きとした動きをみせる効果があり、その際に“オバケ”は用いられることが多いです。日常シーンや、身振り手振り、戦闘シーンの激しい動きの中でも使用されます。アニメーターがアニメーションを描く際にはある程度の感情移入や脳内演技が反映されていますが、そのオバケのフレームを描くアニメーターの精神的身体やその感覚は、実際の身体の形からは大きく変化していることが面白く感じていました。また技法の名前としても、アニメーションを生き生きとさせるための表現なのに“オバケ”(死んだもの)とされていることにも面白さを感じています。(「オバケの」2021)そしてアニメーションキャラクター Q 現在、どのような活動・お仕事をされていQ 制作に繋がっている普段の習慣などはあり お風呂に入ること、陽を浴びること、人に会いにいくことQ Q 米澤さんの作品にはアニメーションにおけるオバケと呼ばれる残像表現をモチーフに「swimmingpond」 アーティスト活動やアニメーション、絵やキャラクターデザインなど 大学時代は、初めてやること全てが楽し「オバケの」 大学時代、どのようなことに取り組んでいましたか? 授業外の活動などもあれば教えてください。ますか?ますか?「オバケの」したものがありますが、このオバケに興味を持ったきっかけや、どういったところに惹かれているのか教えてください。Media-Labの卒業生に聞いてみました米澤 柊さん2021年度学部卒業

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