メディア芸術コース2023パンフレット|多摩美術大学
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13  こんにちは。はじめまして、米澤柊です。と、実際に生きている人間の魂の、メディウムとも違う、その質について考えるきっかけにもなりました。 先日行った絵の展示の絵と、普段のアニメーションを作るときとの違いはあまりありません。卒業後制作を進めている間も、アニメーションとはそして語源となるanima(魂)とは一体なんだろうと考えていました。考えているうち、デジタルツールにアニメーションを描き起こすこと以外にも“アニメーション”の定義ができる気がしたのです。描き起こして再生すること、何もない空気を何かいると感じながらに実際に手で撫でること(「絶滅のアニマ」2022)、目の前にいる人を知ったり認識すること(「名無しの肢体」2022)まで、私の思う“アニメーション”は広がっていきました。今回は、出会ったことのない何かの姿/身体/形を描き起こす際に感じた、親しみがありそばにいる友達のような存在なのに、なぜか「うまれたて」である不思議さがあることについての展覧会でした。私にとっての アニメーションキャラクターように動かすキネティックアート作品を制作しています。立体作品が好きで、大きいインスタレーション形式のものからイベントで出展できるような小さいものまで制作しています。教授や講師の方、助手さんが多く在籍されていたからです。またお世話になっていた先輩がメディアラボの方で、「亀井ちゃんはメディアラボが向いてると思うよ!」と言われたのも大きいです。の存在はこちらを必ずしも見ているだけではなく“ただそこにいるだけ”と考えていました。そしてキャラクターになる直前のアニマの姿を描き起こし、遠くから見るとアンビエントで、近づいていくと身体が立ち上がっていくところが自分も好きなポイントです。 リー・キットQ 在学生、受験生に向けてメッセージをお願いします。メディア芸術コースは広くメディアを扱い、広い視野で自分の興味に素直に向かって制作していける場所だと思います。気になるものや、見てみたいもの、やってみたいことはきっと引き寄せられて自分の一部になります。最初は、興味があるけど何がしたいのかふんわりしているこ 相談することです。教授や助手さん、先輩でも同級生でも良いので少しでも躓いたら相談しましょう。メ芸には面白くて聡明な方が沢山在籍されているので思わぬアドバイスを頂けたり、とっておきの機材を貸して頂けるかもしれません。悩みを言語化することで考えが整理されますし、顔を覚えていただけるチャンスだったりします。 久保田成子、河原温などの作品に影響を受けています。構成要素が少なく作者の人柄がわかるような作品が好きです。また街中にある動くオブジェやおもちゃにも影響を受けています。自分を支えてくれているのはメディアラボの教授や講師の方々、助手さん、先輩、同級生です。恵まれた環境だなと日々感じております。クアートにし、直接的な言葉をあまり使わなくても言いたいことが伝わる様な作品を作りともあるかもしれませんが、少しセンサーを張って学内外へ踏み切って入っていくといいことがあるかもしれません。たくさんたくさん、応援しています!たいです。技術面ではより生物的で安定した動きを開発し、将来的には機構の制作に使う木の棒が自分の体の一部のように自由自在に扱えるようになりたいです。戦できます。美術だけでなく他分野の知識が活かされる場面が多く、技術力より発想力が評価されることも多いです。自分が良いと思った作品が他の人には駄作に見えたり、その逆もあります。周りと比べて焦ってしまうかもしれませんが、ご自身の「好き」を忘れずに頑張ってください!Q 受験生に向けてひとこと メ芸は表現媒体に囚われず様々な分野に挑Q 先日、ドローイング作品の個展を開催されていましたが、制作する上でのアニメーションとの違いや、その魅力について教えてください。Q どのような作品を作っていますか? サーボモーターをArduinoで制御して、洋服やゴミなど身の回りにあるものを生き物のQ 自分の所属ラボを選んだ理由はなんですか? 2年次で取ったキネティックアートの授業の続きをしたい!と思った時に電子工作に詳しいQ ご自身の制作に影響を与えた作品(アーティスト)はありますか?Q 大学生活の中で学んだ一番大切なことはなQ Q これからどんな作品を作っていきたいですか? 生活や社会の中で感じた違和感をキネティッ 影響を受けたアーティスト、自分を支えてくれているアーティストは誰ですか?んですか?上「名無しの肢体」 下「生まれたての友達」「できない」作品撮影:浜崎祥多Media-Labの在校生に聞いてみました亀井 里咲さん4年生Media

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