メディア芸術コース2025パンフレット|多摩美術大学
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() 13写真クレジット: Installation view in WATOWA Gallery(THE BOX TOKYO),photo credit by Daizaburo[写真]「顔の無いポートレート」を主題とした、写真「写真を印刷した布を被写体に被せる」という[マルチメディア、自己訓練データセット、自制画像認識ソフトウェア(Based on YOLO v5)]現在、日常生活で使われているAIの画像認識システムは、大量の人力によるデータのラベリングによって支えられている。この作業によって、生活の風景は機械が読み取りやすい断片に分解され、「機械の目」は世界を把握し、意味付ける力を得る。「眺望を飼いならす」は、この見えにくい労働に着目した長期的なアートプロジェクトだ。ラベリングソフトを使って、日常の物に新たな注釈を与え、「誤った」データセットを作成した。そして、誰でもこの誤認識システムを使用することができ、機械の「正義」という使命を揺さぶろうと試みる。観客とともに、「機械の目」が本当に真実を見抜くものなのか、それとも単なる幻想に過ぎないのかを問いかける。『Something’s Someone』01030201中村羽菜02シンカ(Shinka Qinhua Yang)『眺望を飼いならす:浮遊する輪郭』03田原花楓 『タハラ神殿』大学院/デザイン研究・デザイン指導[挿し絵付き小説]この作品は謎多き神殿「タハラ神殿」を旅する挿し絵付き小説です。主人公の「ワタシ」は偶然この神殿に辿り着き、帰る方法を探し探索します。神殿内部は現実とは異なり、どこか無音の世界のような異質さと生暖かい寂しさを持っており、次第に主人公の心境に変化が現れます。現実から離れてどこか遠くへ行きたいと思う時、あの頃に戻りたいと思うとき、1人になりたいと思う時、寂しくも居心地の良いこの神殿は現れます。の上に被写体の顔が写っていないが、その場に被写体が現れているかのような表現の試み。手法を用いて被写体のおばけを被写体の部屋に再現した。

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