メディア芸術コース2023パンフレット|多摩美術大学
16/24

16フフュューーチチャャーーララボボ ゲーム会社で背景のコンセプトアート作成や3DCGモデリングを行っています。 おもしろい点は自分のアイデアやデザインでプレイヤーの遊びに干渉できることです。環境や文化、設定を考えながら、わくわくするような体験を作ることができます。大変な点は、正直に答えると「仕事である」ということです。仕事なので私の好き勝手にはできませんし、アイデアを固めていくにあたり、多くの人とのコミュニケーションも必要になります。制作では、自分の世界で自分と向き合っていればよかったのですが、今はプレイヤーや社内のメンバーと向き合わなければいけません。入社一年経ってもそのギャップにつまづくことはありますが、そこもクリエイターとして楽しむことができたら、と今は前向きな気持ちでいます。 職人になりすぎないことです。言われたものを綺麗に造形できることも大事ですが、自分の頭で考えて提案ができるデザイナーでありたいと思っています。 私は大学入学時点でゲームの背景デザイナーになりたいと考えていました。絵は得意ではなく、デッサン経験も浅かったのですが、大学での制作と並行して自主制作として風景画を3年間で40枚以上描くほどただひたすらに描いていました。そのように1.2年生過ごし、3年生になり本格的に各々の制作が始まったときに、表現として自分が何をしたいのかわからず困惑しました。そのような時に、同じラボの先輩方の制作に立体的な物が多かったこともあり、立体物に興味を持ちました。存在するものは愛着が持てる、また人が手に取って体験することができると思ったからです。風景画も好きです。が、別の軸でしたいこと(私の場合は綺麗なものを保存したい)に従って制作をすることも大事にしたいと考えるようになりました。とがあります。空を映す青白い光や、木が風で揺れる様子を見ていると時間を忘れ落ち着きます。そのように「外の光」に助けられていたことに気づいたからです。そしてこの光が私の手元に、あれば安心するなと、それぐらい私的な理由で作り始めました。自然の光が好きなのは、両親が私が幼い頃に自然とたくさん触れ合えるよう色々なところに連れて行ってくれたからかもしれません。美しいものをたくさん見て育ちました。自分のために作り始めましたが、誰かを癒すことができるものを自分自身で作り出せたらそれはとても素敵なことだろう、という大きな期待もあったと思います。 なにが自分にとって大事なのか、私は何を作り出したいか(必要としているのか)考えた時です。在学中、作品のアイデアで悩んでいた時に、フューチャーラボの教授から、方程式を解くQ 卒業制作「BRIGHTNESS」は、「外の光の眩さ」をテーマに制作されていますが、「外の光」に魅力を感じたきっかけはなんですか? 私は疲れているとぼーっと窓の外を見るこQ 制作をする際、どんな時にアイディアが生ように考えると良い。あなたにはそういう方法が向いている。と指導していただきました。自分の大事にしていること、またそれはなぜ大事なのか。それをどうすれば人に伝えられるような体験を与えられるか、など紙に書いて方程式を解くようにアイデアを出していました。 私から言えることはあまりないのですが、自分のしたいことに真摯に向き合うこと、また広い視野を持つことは大事かなと思っています。とあるQ 現在、どのような活動、お仕事をされていQ お仕事の面白い点や大変な点について教Q お仕事をする上で、大切にしていることはQ 大学在学中、どのように過ごしていましたか?印象に残っている経験などあれば教えてください。ますか?えてください。卒業制作「BRIGHTNESS」 撮影:竹久直樹なんですか?まれますか?Q 在学生、受験生に向けてメッセージをお願いします。Future-Labの卒業生に聞いてみました東浦 菜央さん2022年度学部卒業

元のページ  ../index.html#16

このブックを見る