MedaiDepartment of Information Design Art & Medis Course Tama Art University 2025クリティカル03『触れたことのないひかり』[インスタレーション][インタラクション・立体]撮影:竹久直樹[写真]れます。見慣れた日常をモノの視点から見てみると、新しい発見や驚きが多くあると思います。制作過程においては、現像するまでどう写っているか全く見当がつかず、そのワクワク感と緊張感が醍醐味でした。モノによって全く異なる写りの面白さや、じっくり時間をかけて撮影したピンホールカメラならではの温かみや奥深さをぜひ感じていただきたいです。かつてメディア芸術コースの受験で使用されたiPadのシリアル番号から数字を取り出す。天体データが収録されているNGCとICと呼ばれるふたつのカタログから、同じ数字を持つ天体を検索する。検索結果に出たふたつの天体から、姿や関係性を想像して描き、iPadに表示した。この10台のiPadは、デジタルイラストを表示させるもの、受験生が使用したもの、天体と結び付く数字を持つもの...いくつかの観点から捉えられる。この作品を記録することで、あなた、私、かつての受験生、そしてふたつの星たちの光の痕跡が、繋がりながらも距離を保ったまま存在し続ける。世界と呼吸し合う、拡張した新しい身体を得るための、着る人と環境をつなぐインターフェース。ホゴギはイモムシの眼状紋をモチーフにした服のシリーズ。AgenCO2は環境の様子を視覚化するウェアラブル装置。空気中のCO2量によって目の色が変わる。環境と人は、常に影響し合いながら存在しています。しかし、それは感じにくく見えにくいものです。今ここにある世界の「見えないものを見えるものへ」と変換し、新たに認識するための装置として作りました。個人は、単独評的に交錯させ·変容していくことを通じて、(非)メディアとは、何かと何かを繋ぐもの、そして私たちの思考や表現の基盤となる枠組みです。メディアラボでは、このメディアという普段は意識し難い何ものかに着目し、その歴史的な意味や、技術的な可能性、社会的な役割をすることを出発点に、作品制作を行っています。3~4年生のゼミは、共通の課題を設けることなく、学生一人一人が自ら個別のテーマを設定して制作を進めていく、プロジェクト型のアプローチで行っています。作品を作る時に大切なのは、作品そのもの、あるいはその内側を見つめることだけでなく、作品が置かれている状況や文脈、背景としての歴史や社会に目を向けることです。メディアラボでは、現代のさまざまなメディアを批人間や未来(過去)の可能性を、多様な形式で複合的に表現することを目指しています。0104020305Media Lab.01谷地 葵衣『ウーチナイザー/Urchinizer』02神谷佳吾『The World of Pinholes』04傳田陽央 『ホゴギ・AgenCO2』野口駆05『仮想通貨ルンルン』[インスタレーション]杉山実咲 撮影:竹久直樹[立体]担当教員:久保田晃弘/谷口暁彦/大岩雄典/平瀬ミキ/堀口淳史あなたもウニの世界に近づいてみませんか?無脊椎動物の中でも我々ヒトに近いけれど、姿形は大きく異なるウニの仲間。ウニはトゲ先の器官で光を感じて、トゲとその他の足で物に触れて周囲を認識している。Urchinizerは、そのトゲで「見て」「触れて」、ウニの世界を体験するための着ぐるみである。外見から感覚までウニに近づけば、近くて遠い彼らのことがもっとわかるかもしれない。身の回りの日用品を用いてピンホールカメラを制作しました。モノの形状や素材がそのまま写真に写り込むことで、独特の表現が生まの存在ではなく環境や他者と共存しながら無限に変化していく存在。物質と生命の境界を超えた新たなつながり、連続性を示すことを目指しています。現代社会では、身体の行動や状態が記録され、それらが価値として換算される仕組みが広がりつつある。しかし、そのプロセスはしばしば不透明であり、私たちはその背景に潜む矛盾や課題に気づきにくい状況にある。 自作仮想通貨ルンルンは、スマートデバイスを用いて、作者の健康データをリアルタイムで記録し、通貨価値へと変換するシステムを持つ。このプロジェクトでは、デジタル経済時代における価値とは何か。 また、それがどのように定義され、誰がその価値を決めていくのか問う。 デジタル時代における新たな意思決定や現代の価値観について視点を広げる。メディアラボ3-4年次
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