メディア芸術コース2025パンフレット|多摩美術大学
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(7) 『Special day!』『「☆¿※◉♯」が私を擬物化すると』撮影:木奥恵三 写真提供:NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]ICC キッズ・プログラム 2023「こんにちは、もうひとりのじぶん」の展示照明が整ったメディアホールがあり、さまざまな実験や試行錯誤を重ねることができました。私は大型のインスタレーションを制作することが多かったため、こうした設備には本当に助けられ、実践的な経験を積むことができました。在学中に大学の隣にホームセンターができたことも、資材の調達や構造の工夫に大いに役立ちました。Q6 在学生・受験生に向けてメッセージをお願いします。15歳の頃、美術専門校に進むか、普通科の理系に進むかを迷い、私は後者を選びました。 作ることが大好きだったからこそ、もしうまくいかずに嫌いになってしまったら……それQこれからどんな作品を作っていきたいですか?どこかの誰かが、私とEdyたちが歩む世界を見つけてくれたときに、心の中にあるやわらかい部分に触れたような、宝物を見つけたときのような、嬉しくて楽しくて少し懐かしいような気持ちになれるようなものを生み出し続けたいです。時が過ぎても、ふと振り返ったときにずっと寄り添ってくれるような作品を作っていきたいです。Edy(エディー)というキャラクターをメインQ 現在どのような活動・お仕事をされていますか?東京科学大学情報理工学院の瀧ノ上研究室で研究員として所属しながら、アーティスト活動を続けています。 この研究室では、DNAなどの分子を使って情報を処理する仕組みを設計したり、細胞のように動く小さなロボットの研究が行われています。私はここで、アートとサイエンスの領域を横断する作品づくりに取り組んでいます。Q2 学生時代はどのようなことに取り組んでいましたか?大学外のいろんな場所に、よくもぐり込んでいました。 宇宙やバイオに興味があり、宇宙開発やロケット制作、培養肉や人工細胞をつくるサークルなど、気になるコミュニティにふらっと入り、そのまま混ざって活動していることも多かったです。 面白そうだと思ったら、まず飛び込んでみる。 興味の向くままに動き、人と出会い、話すことで、思いがけないアイデアにたどり着くことがあります。Q どのような作品を作っていますか?いつか見たような気がする夢や、過去の体験、イマジナリーフレンドなど、想い出と妄想をモチーフにした作品を制作しています。に、訪れた世界の景色やそこで見つけたもの、感じたことを、メディアの形にこだわらず様々な方法で表現しています。Q 自分の所属ラボを選んだ理由はなんですか?自分自身で目標を設定し、達成するためにはどうしたらよいか?と考えていくスタイルがとても魅力的で、何にもとらわれない自由さがあると感じたためメディアラボを選びました。自分のやってみたいことにとことん向き合って、表現することに貪欲に挑戦させてくれることがメディアラボの強みだと思います。InterviewsQ3 多摩美術大学のメディア芸術コースを受験した理由は何ですか?私はもともと情報デザインコースに所属していましたが、3年次にメディア芸術コースに転コースしました。Q4 在学中に特に印象に残っている授業やプロジェクトは何ですか?学部2年生のとき、友人から「次の授業で宇宙の話をするらしいよ」と聞きました。それは、毎回ゲストが変わる共通教育の授業で、私は興味を惹かれて潜りに行くことに。教室に現れたのは、「芸術作品を宇宙に打ち上げた」というメ芸の先生でした。 そして、宇宙空間にある作品から飛ばした電波でつくられた"宇宙詩"という音響作品を、爆音で再生。その光景があまりに衝撃的で、気がつけばメ芸への転コース届を出していました。Q5 メディア芸術コースの施設や設備について、どのように感じましたか?大型の木材も加工できる工作室や、プロ仕様Q 大学生活の中で学んだ一番大切なことはなんですか?新しい課題が出るたびに前回の自分を超えたいという気持ちが芽生えて、数をこなすうちに色んな意味での強さを得たように思います。プロジェクト管理力や設営の仕方、たまには妥協して力を抜くことなど、ここで身につけたことは今後一生役に立つだろうなということばかりです。Q 影響を受けたアーティスト、自分を支えてくれているアーティストは誰ですか?幼いころからディズニー作品の影響を受けて育ちました。パーク内の世界観や独特の空気感もそうだし、アニメや映画、ゲームなどの人をわくわくさせる工夫はどんなエンタメ作りにとっても参考になることばかりで、ずっと魔法にかかり続けている感覚です。古山 寧々さん2024年度大学院修了Robinさん4年生3年次・メディア芸術応用/4年次・メディア芸術総合+卒業制作研究月面ミクロ彫刻展示会「Noah's Ark」  顕微鏡にて撮影が、なにより怖かったんです。 けれども、紆余曲折しながらも美大を卒業し、今もサイエンスとアートが交わる表現を続けています。 未来への不安は、きっと誰にでもあるもの。私自身も、よく悩み込んでしまいます。 でも、不安の正体って、たいてい「まだ起きていないこと」だったりしますよね。 目の前のことに必死で食らいついていけば、ふと振り返ったとき、後ろに「進んできた道」ができている。 それが、「進路」なのではないでしょうか。 「ちゃんとした人生」なんて、きっとどこにもありません。 誰かの理想じゃなくて、自分の道を、自分のペースでつくっていけば、大丈夫です。 (たぶん)Q 受験生に向けてひとこと受験生のとき、ある教授から「あなたにしか作れないものはなに?あなただけのアイデンティティを見つけて」とアドバイス頂いたことがものすごく心に残っていて、困ったときの道標にしています。その答えが見つかれば大学に入ってからもとても強力な武器になるはずです。自分にしか生み出せないと自信を持って言える世界を見せつけるつもりで、受験も大学生活も楽しんでください!Media-Labの卒業生に聞いてみましたMedia-Labの在校生に聞いてみました3-4

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