一新しい平面の作家たちーVOCA佳作賞、第32回タカシマヤ美術貰堀江先生にとって、多摩美日本画はどのような場所でしたか。自分自身の好きなもの、描きたいごとに主面から向き合えた場所でした。岩絵具という素材への深い理解をお持ちの先生方にじっくり絵を観ていただける講評会は、とても貴菫な機会です。毎回不安は尽きませんでしたが、月々の課題やコンクールの講評会でいただいた先生方のお言葉は、いまでも制作の励みになっています。制作を続ける上で大切にしていること、大切だと思うことは何でしょうか。卒業して制作を続けていると、残念ながらとても辛い経験をすることがあります。これまで多くの若い作家が、さまざまな事情で、筆を折らざるを得ない状況に追い込まれてきたはずです。私も実際に絵が描けなくなりました。このときの経験から、若い世代の皆さんを自分と同じような目に遭わせたくない、そのためにできることをしたい、と強く思うようになりました。社会にも巨を向けて、より良い環境を作るために行動していくことが大切だと考えています。未来の後砧たちに一言、お願いします。描く喜び、一色一色を画面に冒いていく楽しさを、皆さんは知っていると思います。制作はときに苦しさを伴いますが、この喜びや楽しさが力になってくれます。諦めずに描いていってください。Interview 卒業生インタビュー(輪郭#l7)/2020/F6 1992年フランス生まれ。2014年多序美術大学美術学部絵画学科日本画専攻卒業2015年五島記念文化営美術新人官、第6回束山魁夷記念日経日本画大堂展入選(2024年第9回入選)2021年VOCA展2022現代美術の展望2022年「生誕110年松本唆介[小企画]堀江栞一触れえないものたちへ」(神奈川県立近代美術館鎌倉別館)2023年「生誕110年記念松本竣介デッサン50」特別出品(大)1|(そっと)/2011/MlOO美術館)/2024年「丁he日本·画—大)1|美術館のコレクションを中心に」(大)1|美術館)〈触れえないものたちへ)/2022/Pl(さまよう〉/2070 /97 x 238(cm) 0 l9 堀江栞Horie Sh1or1
元のページ ../index.html#21