演劇舞踊デザイン学科 第4期生 卒業制作 演劇公演「□□□・ミーツ・□□□」
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薮田藤井村上下川原野上千葉2020年度の卒業制作演劇公演は、初めて学生から企画をいくつも募り、それを一つの公演にするという難題に、コロナ禍という異例だらけの中で挑戦した。その取り組みや奮闘の様子を、〔みんなで話す授業〕を受け持った野上先生と企画を出した学生とで語る。藤井:最初に企画提出に関して言われた時、わたしはみんなの様子が分からなすぎて、企画が出てくるのかすごく不安だったなぁ。みんなどんな感じでした?下川原:たしかに企画出るのかなっていう不安はあった。あと、ちらっとアイディア浮かんでも、こんなので出していいのかなって思って出せなかったっていうのもあった。藤井:「ちょっとした一言でも、ちょっとした企画でもいいよ」って柴さんは言っていたけど不安だったよね。りんちゃん(薮田)とか早い時期に企画出していたけど…?薮田:俺は、前回(3年次の上演実習)は“コンペティション”っていう大きなくくりがあったけど、今回はそれすらも決まってなかったから、何をしたらいいか分からなかった。でもコロナっていう特殊な状況下で制限が付いたことで「じゃあコロナの中で確実にお芝居を成功させて、なおかつ面白いことを出来ないかな」っていうところから20野上 絹代  藤井 ちより  薮田 凜  下川原 裕香  千葉 永輔  村上 はな着想を得て…。結局、人とのコミュニケーションがzoomでしかとれないから、学生たちだけでも話せる場を作らないといけないって考えて、運営会を立ち上げようとなったのと同時に、俺のカメラを使った企画を出した。だから、本当にコロナが自分の中で大きかった。藤井:コロナはかなり考えた。この状況を無しには出来ないから、それをどう企画に入れるかを考えていたなあ。最初私「中止にしたら良いんじゃないか」って思っていて。下川原:(笑)。藤井:中止にされた会場に何か置いて無人パフォーマンスとかやったら良いんじゃないかとすら考えていたくらい、先が見えない。卒業制作が本当に出来るかわからないのに皆が集まる企画を出すのかって迷ってた。薮田:余分なものを削いで効率よく進んでいきたいっていう意見と、なるべく余白を残しておきたいという意見があったから、企画者としては兼ね合いが難しかった。柴さんが言っていた“可能性が色んな方向にある企画決定の進み方”とか結構難しくて、困難だらけのスタートだったね(笑)。対談参加者

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